NCP-HG100/CellularにOpenWRTを入れてUSBメモリからブートする(令和版)

はじめに

SonyNCP-HG100/Cellularというヤクオクやメルカリで未使用品が投げ売りされているガジェットがあります。こいつはLTEモデムを持ったルータで楽天モバイルを家で使う人などに愛用されていてインターネットには様々な情報があります。

普通に入れたら動くぽいんですけど、USBメモリからブートできるって複数記事に書いてあるので素朴にやってみたら3日溶けた。以下、記録です。

TL;DR

  • OpenWRT Firmware Selectorで落とせるsysupgradeはUSBストレージ関係のkoがkernelに入ってなくて、USB storageにrootfs置くとkernelがmountできない
  • ~/.openwrt/.configでkmod入れてもkernelに入らないことがあるようで、target/linux/ipq40xx/config-5.151を直接いじる必要がある
  • 自力でビルドするときWSLをつかってはいけない

  1. これはOpenWRT 23.05のとき。kernel version変わると、当然ファイル名も変わる。
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k0sをさくらVPSに入れてKubernetesをやっていく

これはKMC Advent Calendar 2023 22日目の記事です。そして、これは去年のアドベントカレンダー記事における「k0s構築の話を書くと完全に間に合わないので、またそのうち書きます。」へのアンサーです。一年かかったんかいな。

adventar.org

Kubernetes(以下k8s)ってメモリ食うのでVPSの安いインスタンスだとかなり辛いんですが、最近出てきたIoT向けk8sだとなんとかなりそうな気がしたのでやってみたメモ。手元にいつでも壊せるroot持ったk8sがひとつあると色々はかどります(?)。有名どこだとk0sとk3sですが、今回はk0sでやっていきます。

k0sproject.io

構成図としてはこんな感じ。

入れる先はさくらVPSのメモリ2G(vCPUx3)プランで、使用感だけ先にお伝えしておくと「平時はLAだいたい3~5あたりで、新規にns/pod/svc追加するなどするとホストのLAが10越えてしばらく沈黙する」ので間違ってもお仕事で使える感じではないです。

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docomoのLTEドングル L-03F を使ってみた。

今更(2014年夏発売)ながらL-03FというUSB LTEドングルをヤフオクで買った。LTE4バンド(2GHz/1.7GHz/800MHz/1.5GHz/つまりB1/B3/B19/B21)対応で、これ以降docomoからコンシューマ向けにUSBドングルは出てない。富士ソフトあべしFS040Uが気になるけど中古で8k新品で25kするのにRASモードへの切り替え1が一般非公開のソフトウェアでしかできなくて専用サポート送り対応とかめちゃくちゃつらい。

k-tai.watch.impress.co.jp

とりあえずWindowsマシンに繋いで様子を見てみます。


  1. IXシリーズLTEドングル対応モデルはRASのみ対応(NDIS非対応)。
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Raspberry Pi 4 セットアップメモ

ながらく、2012年6月の発売直後に買ったRaspberry Pi Model B Rev 1にADS-B受信やら消費電力測定やら電源周波数観測やら気圧測定をやらせていましたが、Raspberry Pi OSをupgradeするごとにきつくなってきて、遂にはsystemdをdaemon-reloadするとWDTがタイムアウトしてリスタートする限界っぷりに到達したのでリプレースすることに。メモリが足りてないことから、Raspberry Pi 4 8Gモデルを買うことにしました。

しましたと言っても2021~2022年あたりは在庫がない時期が続き、ようやく復活した頃には5k近く値上がりという異常な事態となり「資本が暴れた跡に残るは荒野」という心境。

それはさておき、ようやくRaspberry Pi 4 Model Bを調達したのでセットアップしていく記録をのこしておく。なお入れたOSはRaspibian OS(64bit)で、lsb_release -aすると「Debian GNU/Linux 11.7 (bullseye)」って返事が来ます。

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Armadillo-Box WS1(旧 IIJ SA-M0)で遊ぶ準備をする

IIJの低圧向けスマートメーターBルート活用サービスが終了したらしく、機材がヤフオクに流れてきました。

www.iij.ad.jp

この箱はアットマークテクノのArmadillo-Box WS1をちょっとカスタマイズ1したものです。

www.atmark-techno.com armadillo.atmark-techno.com

最近まったくRaspberry Pi Zero 2 Wが買えなくてつまらんので、メモリもCPUクロックも半分だけどしっかりしたドキュメント等必要なものがインターネットに置いてあって(この手の国産ハードにしては)めちゃくちゃ優秀なので、そんなに過酷なことにはならないと踏んで遊んでみることに。

armadillo.atmark-techno.com


  1. 具体的にはRTCが実装されておらず、第8章 Linuxカーネル仕様 > 8.3.7. RTCに記述がある通りのエラーを起動時に吐いています。他にもカスタマイズされているところがあるかもしれないけど未確認。
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いまさらdevcontainer入門

昔作ったPerl/Pythonで書いたやつをコンテナ詰め詰めした際にdevcontainer使ってみました。FastCGIモジュールとかWindows環境でうまく動かせなかったので便利ですねこれ。

お仕事などではGoを書くことが多く、コンテナに詰めなくても開発マシン(WindowsMac)とサーバホスト(Linux)でビルドすれば動くのでこの辺の知見は一から集める。

tech.pepabo.com

この記事見て「devcontainer簡単そう」って思って使ってみたらpostCreateCommanでのchmod +xが必要になって、なんで要るんやろとか調べてたら沼にハマっていった(これについては最後に述べる)。

なお、わたしWindowsユーザなのでMacとかLinuxでどうなのかは謎1。以下書かれていることはすべてWindows 10 Pro(22H2)でのお話です。


  1. user idやfile owner/permissionの話など、それなりに変わると思われる。
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